地元食材の魅力を多くの人に知ってもらおう―と函館市赤坂町で酪農を営む金子優太さん(23)、可歩子さん(同)が25日、函館国際ホテルで開いた2人の結婚披露宴で、道南食材を使った料理を出席者に振る舞った。
優太さんは函館酪農公社の創業者・金子隆氏の孫に当たり、「金子牧場」で生乳生産などに取り組んでいる。「函館には素晴らしい食材がたくさんあるのに、その魅力が知られていないものも多い」という思いから、料理で食材をPRすることを企画。自ら生産者と交渉し、食材を集めた。
市内外から約280人が出席した結婚披露宴では、金子牧場(函館市)のプロボローネやレストラン・バスク(同)の自家製生ハム、東出牧場(木古内町)の函館和牛、明井農園(森町)のくりりんカボチャなどを使用した料理が振る舞われた。
新郎新婦の高砂席の隣では、バスクの深谷宏治シェフによる生ハムの切り分けも行われ、出席者の目と舌を満足させた。優太さんは「料理を通じて道南食材の魅力を知ってほしかった。こうした取り組みを通じて言葉ではない生産者のメッセージを伝えていきたい」と地元食材のPRに意欲を見せた。(野口賢清)