市民創作函館野外劇「星の城、明日に輝け」の第31回公演が11日、今季の全日程を終了した。7月13日の開幕以降、全8回の公演を順調にこなし、最終日は超満員の608人が来場。期間中、2669人の観客が函館の歴史スペクタクルを満喫した。
国特別史跡の五稜郭を会場に1988年から市民の手によって続いている。2014年以降、石垣崩落の影響で会場は縮小したが、今年は昨年同様、一の橋広場と堀を挟んだ郭内の一部を活用した。
最終日は座席が足りず、ブルーシートを敷いて対応するなど、この2年間では最多の観客数となった。函館山の噴火から第2次世界大戦まで、「星の城・五稜郭」が見守ってきた未来へと続く函館の歴史で観客を魅了。フィナーレでは「星のまち HAKODATE」の大合唱で劇を完成させた。
終演に当たり、NPO法人市民創作「函館野外劇」の会の中村由紀夫理事長は「大観客を前に出演者もだいぶ熱が入った。シナリオは一緒だが、少しずつ内容の充実を図り、工夫を凝らしている。また来年もここでお会いできること願っています」と締めくくった。
函館中島小学校6年の布施拓真君(12)は「ペリーの来るところが印象に残っている。函館の歴史を知ることができて勉強になりました」と話していた。(今井正一)