子ども向け職業体験施設「キッザニア」(東京)のプログラムとして、関西などの小学4~6年生19人が9日、函館カール・レイモン本社工場(鈴蘭丘町、高橋俊幸社長)を訪れた。カール・レイモン(1894~1987年)の食肉加工の情熱に触れながら、同社の製造工程を学んだ。
「アウト・オブ・キッザニア『食べる喜び』を届ける仕事体験in北海道」としてニッポンハムグループが協力。「日本ハム社員」となった参加児童は7日に札幌入りし、札幌ドームでのファイターズ戦の関連業務体験、北大の牛や豚などの飼育施設を見学し、8日に函館に入った。
同工場を案内した高橋社長は「レイモンさんはハムやソーセージをほとんど食べなかった日本人に元気に健康になってもらいたいという一念で作り続けた」と述べ、工場内で肉本来の味を生かした製法を守り続けていることを紹介。甘味、苦味、うま味など五味の違いを確かめる検査や衛生検査を体験した。
兵庫県宝塚市の小学6年生、駒田恵美里さん(12)は「レイモンさんはソーセージを広げようと努力した人なんだと分かりました」と話した。神戸市の金田颯斗君(12)は「札幌では豚舎でたくさんの豚を見て命を頂いていると実感した。世界にはたくさんのソーセージがあることも分かりました」と話した。一行は工場見学後、大阪に戻り、20日にキッザニア甲子園(西宮市)と大阪の日本ハム本社で活動のまとめを行う。(今井正一)