函館市南茅部地区で17日、天然マコンブ漁が始まった。この日を待ちわびた漁師たちが早朝から舟を出し、褐色に輝く立派なコンブを次々と舟に積んでいった。
地区のトップを切って漁が始まった南かやべ漁協の木直支所では、古部町の漁師たちが午前5時から前浜へと舟を出し、早速漁に臨んだ。不安定な舟の上で巧みに舵を操作しながら、箱眼鏡で海底をのぞき込み、「マッカ」と呼ばれる二股のほこで、コンブを器用にねじり採っていた。
同町ではこの日午前7時まで漁を実施。古部漁港には漁を終えコンブを積んだ舟が続々と戻り、軽トラックなどに積み込む作業などで活気に沸いた。
天然マコンブは近年資源が減少しており、同町の齋藤恒一さん(68)は「昨年の初日より少なかった。漁はこれからなので、少しでも増えるよう期待したい」と話していた。漁は他地区でも順次始まっていく。(野口賢清)