4月に発足した「歴史・文化を活かした南北海道サイクルツーリズム推進協議会」は15~17日の3日間、木古内発着で松前、江差など「どうなん・追分シーニックバイウェイルート」沿線をめぐる2泊3日のモニターツアーを実施し、歴史、文化をテーマにしたサイクリングコースの検討を進めている。同協議会では10月にも国内、海外の一般観光客を対象にツアーを実施する予定だ。
同協議会はどうなん・追分シーニックバイウェイルートと、昨年愛好家らで結成した「どうなんチャリンコ倶楽部」を母体に立ち上げられ、自転車で広域を走りながら食や歴史遺産を楽しむ「サイクルツーリズム」の事業化を目指す。今年度から2020年度までの3年間、北海道観光振興機構から400万円の助成金を受けてツアーを造成し、国内外を含めた集客を計画している。
今回のモニターツアーは、渡島総合振興局、桧山振興局など行政関係者や道南いさりび鉄道、津軽海峡フェリーなど交通関係者、函館大学生など10人が参加。昨年「チャリンコ倶楽部」が実施したサイクリングツアーのコースをベースに、知内町の「知内温泉」、上ノ国町の「夷王山」など新たな立ち寄りポイントを加え、江差のまち歩きやフットパスコースも取り入れた。宿泊は松前と江差で、計190キロを走行した。
ツアーに参加した道の駅「北前船 松前」の今泉欣也駅長は「1日60キロ前後の走行で、多彩な体験やエイドスポットを取り入れ、誰でも楽しめるコースにした。次回開催時は、ハイペースで走り慣れている人と、のんびり走りたい人の2班に分け、1日だけ参加も可としたい」と話している。
今後は、サイクルツーリズムガイドの育成に乗り出すとともに、道北の「TEPPEN―RIDE」や、静岡県の「ゆるゆる遠州ガイドライド」などの先行事例も参考に、青森県のサイクルツーリズム団体とも連携し、今月立ち上げたホームページ「チャリ旅みなみ北海道」やSNSを通じたPRにも力を入れる考えだ。(神部 造)