【厚沢部】函館地方石油業協同組合(渡辺宏海理事長)と町は1日、災害時の石油類燃料の供給などに関する協定を締結した。
協定では、地震や風水害などの大規模災害発生時に避難所や医療機関、町の緊急車両に優先的に燃料を供給し、住民生活の早期安定を目指す。その際に組合員の町内2カ所のガソリンスタンドで、帰宅困難者や観光客らの一時休憩所としてトイレを貸し出し、避難所などの情報提供も行うこととしている。
同組合は渡島、桧山管内で組合員数92社、給油所は126カ所(3月末時点)あり、両管内の各自治体と同様の協定を結んでいる。
同日、町役場で協定の調印式が行われ、渡辺理事長と渋田正己町長がそれぞれ協定書に署名した。渡辺理事長は「ガソリンスタンドの減少は地域防災力の低下につながりかねないと危惧している。協定締結は町民の安全安心を進めるうえで大変意義がある」とあいさつ。渋田町長は「大規模災害発生時は緊急車両による被災者の救助、援助活動の迅速な実施やライフラインの確保などが大変重要な課題。協定により協力体制が確保されたことは非常に心強く、町の防災力向上に大きく寄与される」と謝辞を述べた。(蝦名達也)