【七飯】町民有志の「翔民劇団ななえ」(山下堅一代表)が、来年3月の公演「晴ればれ峠下」に出演するキャスト集めに奔走している。キャストは約50人必要だが、現時点で子どもから大人まで20人が空席。山下代表(78)は「演技の経験は問わない。町民手作りのミュージカルをぜひ成功させたい」と参加を呼び掛けている。
同劇団は、2008年に解散した「七飯町民劇場」の関係者が「世代を超えた交流の場を絶やしてはならない」と旗揚げ。10年、13年にそれぞれ単独公演を行っている。
来年3月17日に町文化センターで開かれる「晴ればれ峠下」は、七飯町民劇場の元団員、故本多幸一さんが脚本を手掛け、1991年3月に上演した作品。今から150年前の峠下で、盗賊から村を守ろうとする村人たちの様子を描いている。
芝居を通じ、道の駅「なないろ・ななえ」や来春に控えた道の駅敷地内の商業施設開業などで盛り上がりを見せる峠下をアピールしたいと題材に選んだ。演出は函館の「劇団G4」のいいづかゆたか代表が務める。
翔民劇団ななえは、昨年12月から町内の公共施設や学校にチラシを掲示したり、公演の舞台となる峠下地区の住民に参加を呼び掛けてきたが、予定の人数に達していない。そのため、当初今年2月末だった締め切りを2回延ばし、今回は七飯町民だけでなく、函館や北斗など近隣市町にも門戸を広げて6月末まで募集している。
けいこは4月に始まっており、6月から台本読みに入る予定。山下代表は「七飯の歴史と素晴らしさを発信したい」と5年ぶり3回目の単独公演に意欲を見せる。
小学生以上で、年齢の上限はない。練習は毎週水曜午後6時半から町文化センターで実施している。問い合わせは山下代表(090・6262・6175)、田本さん(0138・65・4851)へ。(稲船優香)