函館市など沿岸地域で29日、朝から昼にかけて「海霧」が現れ、海面を白く覆っていた。市内では湯川地区から西部地区にかけて地上にも入り、視界の悪い状態となった。
海霧は、高気圧によって南から運ばれた温かく湿った空気が、北海道付近の冷たい海水に冷やされて発生する。春から夏にかけて、三陸沖から道南や道東で見られ、函館や室蘭などでは風物詩となっている。
函館山山頂を訪れた石川県小松市の主婦、中村浩子さん(57)は「海に挟まれた函館を楽しみにしていたが、逆に幻想的な雰囲気を見ることができた」と話していた。(山崎純一)