【函館、松前】北海道にサクラ前線上陸-。松前町と函館市で25日、ソメイヨシノが開花した。ともに平年より5日早く、春の大型連休期間中は花見客でにぎわいそうだ。
○…松前町では、午前8時半ごろ、松前城前にある基準木で町職員が開花を観測した。この日は朝から風雨となったが、光善寺の「血脈桜」も開花し、松前公園を代表する品種「南殿」も28日の「松前さくらまつり」開幕前には咲き始める見込みだ。
町では1982年から独自に開花記録をつけており、今年のソメイヨシノは昨年より2日遅いが、7番目に早い開花という。松前公園には約250品種、1万本のサクラがあり、南殿などの早咲きのほか、「雨宿」や「糸括(いとくくり)」などの中咲き、「関山」のような遅咲きが開花し、5月末ごろまで花見を楽しめる。町商工観光課は「松前の種類豊富なサクラを楽しんでほしい」と来園を呼び掛けている。(神部 造)
○…函館市の五稜郭公園では午後2時ごろ、函館地方気象台職員が同公園内の標本木で5、6輪以上が咲いているのを確認し、開花を宣言した。昨年より2日早く、満開は28~29日ごろとなる見通し。
この日は午前中からあいにくの雨となり、最高気温も9・2度と平年より4度ほど低く、公園を散策する客もまばらだったが、日当たりの良い場所では数多く咲いており、早速花びらを写真に収める姿がみられた。
札幌からサクラを見に訪れた会社員、宮崎均さん(65)は「天気が良かったらもう少し咲いていたかも。2、3日後に来れば良かったかな」と話し、笑顔で写真撮影を楽しんでいた。(千葉卓陽)