函館市は、国立研究開発法人海洋研究開発機構(横須賀市、JAMSTEC)が所有する深海調査研究船「かいれい」が函館港に寄港し、初の一般公開が内定したことを明らかにした。4月21日正午~午後4時、同22日午前9時~午後1時に市国際水産・海洋総合研究センター前の弁天岸壁で一般公開する。2日間で計2000人の来場を見込んでいる。
市はJAMSTECの研究船一般公開の開催に応募し、昨年7月には、海底広域研究船「かいめい」が函館港に寄港し、1267人の市民が船内見学に訪れた。18年度も同じ制度を使い、弁天地区水深6・5メートル岸壁に停泊できる調査研究船の一般公開を要望していた。
かいれいは1997年竣工(しゅんこう)で、母港は横須賀港。総トン数4517トン、全長106メートル、幅16メートル、喫水4・7メートル、定員60人(乗組員38人、研究者など22人)。世界最深のマリアナ海溝チャレンジャー海淵(水深1万911メートル)の潜航に成功した無人探査船「かいこう」の母船として知られる。現在は無人探査船「かいこう7000―II」の支援母船として活躍。深海底の地形や海底下の様子を調査する最新の機器を搭載する。
かいれいの一般公開は今回が初めてだが、直近では2011年8月に函館港西埠頭(ふとう)に寄港した実績がある。一般公開は市と函館国際水産・海洋都市推進機構が共催し、船内見学ができる。申し込み不要、無料。かいれいは4月20日に入港、同23日に出港予定。
市企画部国際水産・海洋都市推進室は「2年続けて海洋研究の最先端を担う研究船が寄港することになり、函館国際水産・海洋都市構想の実現に弾みが付く。土・日曜なので、多くの家族連れに来場してほしい。この機会にJAMSTECとの連携も一層深めたい」としている。問い合わせは同室(0138・21・3618)へ。(山崎大和)