函館税関は2日、2017年に同税関管内(北海道、青森、秋田、岩手)で輸入を差し止めた知的財産侵害物品の状況を発表した。輸入差し止め件数は前年3件減の5件で、差し止め点数は同417点増の1588点だった。3年連続で輸入差し止め件数5件以上、同点数1000点以上となり、高水準が続いている。
輸入を差し止めた貨物の仕出し国は中国が3件、米国が1件、ベルギーが1件だった。差し止めた場所は港が苫小牧で2件、秋田、石狩が各1件で、空港が新千歳の1件だった。
輸入差し止め事例では、昨年1月に中国から到着した貨物から、任天堂の意匠権侵害疑義物品(ゲーム機用操作器)1202点が見つかったのをはじめ、9月にフィリップモリスプロダクツエスアーの商標権侵害疑義物品(加熱式たばこ用ケース)199個が見つかるなどしている。
全国では、輸入差し止め点数が前年比18・6%減の50万6750点と減少したが、件数は同17・6%増の3万627件で、3年ぶりに3万件を突破した。
函館税関では5日から16日までの期間を集中取り締まり期間として、取り締まりの強化に加え、一般にも密輸防止の啓発活動などを実施する。(大谷健人)