【森】町議会3月会議は2日、梶谷恵造町長が町政執行方針演説を行った。「第2次森町総合開発振興計画」のスタートとなる2018年度について、梶谷町長は「町民一人一人が安心・安全で心豊かに暮らすことができ、温かさを実感できるまちづくりに全力で取り組む」と決意を述べた。
町民の健康については乳幼児から高齢者まで個別の栄養指導を行うほか、「森町自殺対策計画」の策定に取り組む。子育て支援は、保育所に入所する第2子以降の保育料完全無料化を実施し、保育料の軽減を本年度も継続するとし「低年齢児の受け入れ拡大や施設の統合・集約化は『第2期子ども・子育て支援事業計画』の策定に着手し、新設する子育て支援課で検討を進める」とした。
一次産業に関しては、ヒグマによる農作物被害が2017年度に34件あったことから、侵入防止柵設置への補助制度を新設。林業は道の林業大学校の誘致を引き続き進めるほか、漁業は数年後に予定する石倉のハタハタ礁設置に向けた測量調査の実施や、2年連続の台風で被害を受けたホタテ養殖施設の再建に向けた支援を挙げた。
また、観光面では「森蘭航路」と組み合わせた旅行商品の造成や外国人観光客の受け入れ環境整備などを進める方針を示した。
増川正志教育長は教育行政執行方針演説で「砂原地区の幼稚園・小中学校を一つの協議会として、地域の声を学校運営に生かす『コミュニティ・スクール』を導入する。他の地区も順次進める」とし「ふるさと森町を心の支えとし、より良い社会と幸福な人生を創り出すための学び続ける力を子どもたちに身に付けさせる」と述べた。(稲船優香)