函館短大付設調理製菓専門学校(山本仁志校長)で2月23日、学生を対象にした技術等級認定試験1級の審査と発表会が行われた。日本料理や洋菓子など4つの各部門で生徒が1年間で学んできたことを発揮。西洋料理部門では創設以来初となる受験者7人全員の合格となり、喜びに包まれた。
同校では、生徒の技術研さんを目的に4~1級まで実力別に等級試験を用意。特に1級は校内試験の最難関で、合格率が1~2割にとどまることもあるという。今回は日本料理に13人が受験し合格は5人、和菓子は4人中1人、洋菓子は10人中4人と狭き門となった。
西洋料理では、制限時間約2時間で課題となる「鶏モモ肉のオレンジソース添え」と「オムレツ」「ニンジンのシャトー」に加え、オリジナルの付け合わせ2品を作る。受験した生徒は提供する時間帯を見計らって火の通し方や盛り付けなどを工夫。時間を目いっぱい使って自慢の品を仕上げた。
市内のレストランで腕を振るうシェフや同校の教員らによる審査員は、見た目や味などを細かく審査。発表会では「鶏肉にしっかり火を通すように」や「野菜の鮮やかさを生かした調理法をしっかり」などアドバイス。その上で全員の出来を褒めて合格を伝えると、喜びの声が上がった。市内のレストランに就職が決まっている大山将輝さん(20)は「まだまだ勉強の足りなさを痛感したが、合格できてほっとした」と笑顔だった。
洋菓子部門でも「デコレーションケーキ」と「プチガトー」を美しく仕上げ、審査員から高評価を受けていた。山本校長は「今期の生徒は特にレベルが高く審査員の評価も上々だった。社会に出ても頑張ってもらいたい」と話していた。(小杉貴洋)