函館大妻高校演劇部の第7回自主公演「私たちの物語」が2月27日、函館市芸術ホールリハーサル室で開かれた。卒業を控える3年生4人を中心としたオリジナル作品を見ようと、保護者や友人ら多くの観客が集まり、迫真の演技に大きな拍手が送られた。
同部は毎年この時期に自主公演を開催し、さまざまな作品を披露してきた。今回は1~3年生13人と顧問の森雪恵教諭らが脚本や舞台などすべてを担当して作り上げた。
3年生の集大成となる劇は、全員が自分役で出演。自主公演を控え、メンバー1人の出演拒否をきっかけにかけがえのない友情に気が付くというストーリーだ。1、2年生は出演のほか、照明や音響などにも尽力し盛り上げた。その陰の力を受けて3年生も思い出を噛み締めながら抜群の演技力を見せ、観客の涙を誘っていた。
最後に3年生が後輩に向けて一言ずつあいさつする場面では、保護者らも目頭を押さえながら見守った。観劇した女性は「コミカルな部分とシリアスな部分の対比がとてもよかった。ハンカチは1枚じゃ足りなかった」と話していた。(小杉貴洋)