函館市は新年度、集客に苦戦している公益施設「はこだてみらい館」(キラリス函館3階)のてこ入れを図る。大人の入館料を現在の半額となる300円に引き下げるほか、4階の「はこだてキッズプラザ」との共通利用券に3カ月券と6カ月券を新設。利便性を向上させ、入館者の増加につなげたい考えだ。
2016年10月にオープンしたみらい館の開業1年間の来場者は4万7474人。市が目標に掲げていた12万人を大きく下回った。利用客などを対象としたアンケートでは、料金の高さを指摘する声が多かったことから、大人料金を高校生以下の料金と同じ300円とした。
新設する共通利用券の中高生、大人料金は3カ月券が1000円(小学生1600円)、6カ月券が1800円(同2800円)。1日券のみだった共通券を拡充することで、入り込みが好調なキッズプラザとの回遊性を高める。
みらい館は、土・日曜に平均で300人以上の利用がある一方、平日は閑散としていることが多く、市経済部商業振興課は「料金の高さ以外に、中で何をやっているか分からないという声もあり、PRの強化やサービスの質の向上も課題だ」とする。
みらい館の内藤秀道館長は「地域の方々の協力も得ながら、家族や高齢者向けの企画を充実させたい」と話している。(山田大輔)