ソニーが開発している「触覚提示技術(ハプティクス技術)」を活用した最新体験型コンテンツが15日、はこだてみらい館(若松町、キラリス函館3階)に登場した。3Dゴーグルと専用ベストを着用し、ボールが飛んできたり恐竜が暴れ回ったりする映像と合わせて、体にはものがぶつかったかのような衝撃が加わる。全国初の展示で「新しい技術の楽しさを感じてほしい」と来館を呼び掛けている。3月4日まで。
着用するベストには胸部6カ所、背中に2カ所に駆動するデバイス(装置)が組み込まれている。各装置が動く強さやタイミングは映像と連動しており、視覚と聴覚から得る情報と触覚を合わせることで、現実同様の感覚を得ることができる。ソニーでは2016年12月以降、同技術を映画のプロモーションや舞台演劇の観客用に活用しているが、一般向けの体験会は同館が初めてという。
画面からボールが飛んでくる体験では、テニスボール、サッカーボール、鉄球など、体にぶつかる質感や衝撃もボールの種類によって異なり、専用の銃を使って打ち落とすことも可能。このほかにも映画のワンシーンのように、ゾンビや恐竜が襲ってきたりする映像があり、それぞれにリアルな衝撃が用意されている。
ソニー・システム研究開発本部の伊藤鎮さんは「私たちが気がつかないような新たなニーズを聞かせてもらうことで次の技術開発にもつながる。体験してもらいたい」と話している。
体験所要時間は10分程度。10~12歳は保護者の同意、同伴が必要。健康上の理由で体験が制限される場合がある。入館料は大人600円、高校生以下300円。問い合わせは同館(0138・26・6000)へ。(今井正一)