【木古内】町郷土資料館「いかりん館」は、13~15日に町内で行われた「寒中みそぎ祭り」で使われた、わらとさらしを編み込んだ「みそぎのお守り」を制作し、来館者に無料で配布している。同館の木元豊学芸員は「受験や運転の“すべり止め”にぜひ」と来館を呼び掛けている。
同館では、冬の閑散期の集客に結びつけようと、行修者から譲られたわらやさらしを使って、お守りを毎年制作している。みそぎ祭りの際、水ごり台に敷かれるわらは「みそぎの藁(わら)」とも呼ばれ、家内安全・1年の健康のご利益があるとして、祭りの後持ち帰ってお守りとする風習がある。また、海中沐浴(もくよく)の際にご神体をくるんださらしは、「腰に巻くと腰痛が治る」など縁起物として珍重されてきた。
同館スタッフの小保内文子さんと佐久間陽子さんが1点ずつ手作りしており、今年は約1000点を制作できる見込みだという。今年は、昨年配布した「稲荷」「弁財天」のほか、「別当」「山の神」を加えた4種類を制作。別当は交通安全や家内安全、安産など、稲荷は商工農業や学業成就など、山の神は山仕事の安全、弁天は財運にそれぞれご利益があると言い伝えられている。
同館の開館時間は午前9時~午後4時、月曜日は休み(月曜日が祝日の場合、翌火曜日)。問い合わせは同館(01392・2・4366)へ。(神部 造)