函館空港国内線ターミナルビル2階の土産店「函と館」に、酒かすを生地に練りこんだパウンドケーキが登場した。洋菓子製造販売の末廣軒(北斗市中央2、佐々木博史社長)と留萌管内増毛町の老舗酒蔵「国稀酒造」によるコラボレーション商品で、大人のスイーツとして売り込む考えだ。
商品は「吟醸酒粕(かす)ケーキ」。土産店を運営する函館空港ビルデングが、大人向けの菓子を求めて末廣軒に開発を依頼した。
同社は、昨夏に札幌市で開かれた商談会を契機として、国稀酒造から酒かすを購入。食感にこだわり、何度も試作を重ねて昨年11月下旬、商品化にこぎつけた。
その日の湿度などによって焼き時間を調整し、焼き上がり後は酒を塗り重ねて仕上げた。アルコール分は2%で、口に含むと濃厚な酒の風味が広がるのが特徴。
酒かすを使った洋菓子は全国でも珍しいといい、末廣軒の佐々木善史常務(41)は「特別な人へのプレゼントとして買い求めてほしい」とPRする。今後は東京の商談会などで商品の提案を予定する。
350グラム入りで2160円(税込み)。同空港と末廣軒、新函館北斗駅構内のアンテナショップ「ほっとマルシェおがーる」などで取り扱っている。問い合わせは末廣軒(0138・73・3122)へ。(山田大輔)