周囲の街並みや雰囲気に調和した建築物などを表彰する本年度の函館市都市景観賞が発表され、元町13の住宅「日和坂の家」と日乃出町15の水産加工場「マルナマ古清商店」の2件が選ばれた。表彰式は10月2日に市役所で行われる。
同賞は1995年創立。5年以内に新築や改築を行った建築物と、都市景観形成にかかわる活動を3年以上継続している個人・団体を対象にしており、昨年度までに43建造物、5個人・団体を表彰している。
本年度は市民から推薦があった68件のうち、条件を満たした50件を選考委員会(委員長・岡本誠公立はこだて未来大教授、委員5人)が審査した。
日和坂の家は2016年11月に完成。新築だが伝統的建造物(伝建)の特性を踏襲して建てられており、同選考委は「伝建の旧相馬邸や敷地内にある環境物件の樹木とも調和しており、古くからそこに存在していたかのように地区になじんでいる」と評価した。
14年9月完成のマルナマ古清商店は、シルバーに輝く外壁や魚のイラストと英文を用いたスタイリッシュなロゴが特徴。「これまでの水産加工場からは抜きんでた景観を形成している。水産都市函館の活性化につながる建物である」としている。(金子真人)