10月10日公示・22日投開票の衆院選で、道南でも野党共闘の行方に注目が集まっている。「安倍1強」の政治を打倒するため、民進現職、共産新人とも野党候補者の一本化では意見が一致しており、今後急ピッチで調整が進むものとみられる。
民進、共産、自由、社民の野党4党は、小選挙区での候補者の一本化模索で一致しており、道8区(渡島、桧山管内)でも、市民団体などから共闘に期待する声が高まっている。
民進党の逢坂誠二衆院議員は「安倍1強にどう立ち向かうかが課題であり、連携できるのなら、連携して戦った方が有利だと思っている」とした上で「民進党は野党共闘を否定的に報じられているが、野党がまとまって戦うのが現実的だ」との認識を示す。
共産党から出馬を予定する本間勝美氏は「憲法改正阻止や立憲主義の回復、大間原発の建設中止という大義を果たすため、候補一本化を図っていかなければならない」とし「今後は総選挙に向けて野党4党による十分な話し合いを進め、互いに応援できる体制を整えていく必要がある」としている。
一方で、自民党の前田一男衆院議員は「しっかりとした政策協議なしで、民進と共産が組むのは政党としての死を意味する。仮に政権を取ったとしても国際社会からまったく信用されないだろう」と批判。8区で野党共闘となった場合は「受けて立つのみだ。民共合作の危うさを徹底して追及しなければならない」と力を込める。
公明党函館総支部の茂木修総支部長は「野党が共闘することになったとしても、やるべきことは変わらない。自公政権の基本路線に変わりはない」と強調。「ただ、共闘された場合には、候補者を擁立する道10区の情勢は厳しくなるだろう。地元の道8区についても非常に注目している」と話す。(山崎大和、金子真人、山田大輔、野口賢清)