日本航空(JAL)グループ会社で地方路線の運航を手掛けるジェイエア(大阪府池田市)は10月29日から来年3月24日まで、函館―伊丹線で最新鋭機材「エンブラエル190(E190)」を投入する。機材の大型化で席数は現在と比べて約20席多い95席を用意。全席本革シートの座席には電源コンセントを完備し、機内の快適性を売りに利用客増加を狙う。
E190はブラジルの航空機製造会社が手掛けた機材で、国内では2016年5月に就航。現在は新潟―札幌間など9路線で運航中で、10月下旬以降新たに4路線で投入される。
座席は二つのクラスがあり、ジェイエアの機材で初となる上級シート「クラスJ」(15席)を設定。一人掛けと二人掛けがあり、座席間は普通席と比べて18センチ広い約1メートルの余裕を持たせている。
全席のシートで高級乗用車などに使われる本革を採用。パソコンなどが充電できる電源コンセントを配備したほか、機内ではスマートフォンなどWi―Fi機器を利用して音楽やドラマなど無料ビデオ番組を視聴できる。
同社は13年に函館―伊丹線を再開し、現在はエンブラエル170型機(76席)を使用して1日1往復運航。7月の利用率は90%を超えるなど好調を維持しており、新型機材の投入でさらなる需要の取り込みを狙う目的。日本航空函館支店は「快適な機材でより多くのお客さまが利用することを期待したい」としている。
函館と関西を結ぶ路線はこのほか、全日本空輸(ANA)が伊丹線、季節運航でバニラ・エアが関西線をそれぞれ1日1往復運航している。(山田大輔)