関東と関西に事業拠点を置く企業経営者の交流会「フォーラム22」と「先越会」による函館視察が28日、公立はこだて未来大学などで行われた。製造業や食品関係など、さまざまな業種の経営者約30人を前に、市経済部の谷口諭部長が函館の魅力や進出の利点などをアピールした。
2014年から函館に事業拠点を持つ産業用・医療用機器開発・製造の「アサヒ」の宮野学社長が交流会に所属している縁で東西合同例会としての視察が実現した。
未来大の視察で谷口部長は、函館は学術研究機関が集積し、産学官金のネットワークを中心に産業基盤の強化を図っていることや企業立地の優遇制度をはじめ支援体制も手厚いと紹介。「リスク分散を考え、地方進出する際にはぜひ函館を検討してもらいたい」と呼び掛けた。続いて、同大学が人工知能(AI)研究や海洋、医療分野などでの先端技術研究開発に取り組んでいることを紹介。桔梗町に昨年秋に完成したアサヒの函館製造部も訪問した。
フォーラム22の相川登美夫会長=マルイ質店社長=は「観光のイメージが強かった中で、函館は産業面でも分かりやすいアピールポイントはある。(企業誘致には)草の根的に知ってもらうことではないかと思う」と話していた。(今井正一)