NPO法人市民創作「函館野外劇」の会(中村由紀夫理事長)は9日、14日に開幕する第30回公演を控えた直前プレイベントを五稜郭タワーで開いた。見どころのひとつであるフラッグダンスや殺陣のシーンなどを公開。市民や観光客の本公演への期待を高めた。
中村理事長は「野外劇は函館の夏の代表のひとつ。五稜郭の石垣の崩落があって、もともとの場所でできなくなり、スケール感はなくなったが、少しずつ内容を良くしている。将来は元の場所で大々的に公演したい」とあいさつした。
イベントでは、はこだて観光大使の歌手平田まりさんは野外劇のテーマ曲「星のまちHakodate」などを熱唱し、「野外劇は函館の宝。皆さんの力で応援して下さい」と呼び掛けた。出演メンバーはフラッグダンスや、土方歳三と新政府軍の戦闘シーンなどを披露し、大きな拍手が送られた。
タワーの近くに住む根本正夫さん(86)は「チャンバラもソーラン踊りも見ていてドキドキした。年齢もあって公演は見に行けないが、行きたくなりました」と話していた。
本公演は14日から8月12日までの毎週金、土曜日(同4、5日を除く)の午後7時半から五稜郭公園一の橋広場で開催する。チケットの問い合わせは事務局(0138・56・8601)へ。(今井正一)