外国人と日本人の目線で函館の国際化を考える「はこだて多文化共生シンポジウム」が20日午後2時から、道教育大函館校(八幡町)の第14講義室で開かれる。同校の藤巻秀樹教授は「人口減少の中、在住外国人は微増しており、まちづくりにとって欠くことができない存在。外国人の考えを函館市民に知ってもらい、地域活性化につながれば」と来場を呼び掛けている。
主催は、同校の学生が2年後期~3年前期に全員履修する科目「地域プロジェクト」の中で、藤巻教授が担当する「函館国際化プロジェクトチーム」と、北海道国際交流センター(HIF)。
同チームは昨夏、在住外国人71人に函館の住みやすさや日本人との交流、函館の国際化に必要なものなどを聞き取り調査し、中間報告としてまとめた。その中で、外国人の声を市政に反映するため、在住外国人が参加する「多文化共生・円卓会議」の創設を提言しており、藤巻教授は「シンポジウムは円卓会議の実現に向けた一歩」と話す。
第1部は藤巻教授が「外国人受け入れの現状と課題」と題し基調講演。同チームの学生は中間報告に加え、現在3年生が行っている聞き取りも合わせた調査の現状を報告する。
第2部は函館在住の外国人を交えたパネルディスカッション。ロシア極東大のフョードル・デルカーチ副校長や中国出身で北海道通訳案内士を務める馬麗(マ・リ)さん、HIFの池田誠事務局長らが登壇し、函館の国際化について意見を交わす。
入場無料。事前予約不要。(稲船優香)