【北斗】新函館北斗―新青森間(約149キロ)を結ぶ北海道新幹線が開業1年を迎えた26日、新函館北斗駅では高橋はるみ知事や島田修JR北海道社長ら20人が出席して記念セレモニーが行われ、節目を盛大に祝った。開業1年間の利用者は約229万2000人に上り、前年の在来線と比べて1・6倍となった。同駅では東京発の1番列車到着に合わせて関係者が横断幕を掲げ、利用客を歓迎した。
セレモニーで、高橋知事は「開業効果を一過性のものにしないよう、さらにPR活動を行う必要がある」と話した。島田社長もあいさつに立ち「夏場はたくさんの方に乗車いただいたが、冬は利用が落ち込み、課題を残した1年だった。2年目は真価が問われる。営業面、運行面の課題にしっかりと取り組みたい」と抱負を述べた。
続けて、北海道新幹線車両H5系をモチーフとしたバースデーケーキがステージに運ばれると、関係者がそろってナイフを入れ、北斗市渡小学校1年の児童約10人とともに新幹線誕生1年を祝った。
この日は、定刻通り午前10時57分に東京発のはやぶさ1号が同駅に到着すると、約350人の利用客に記念品が配られたほか、津軽海峡マグロ女子会ら地元関係者が横断幕を掲げて歓迎の意を示した。カップルで仙台から同列車を利用した会社員鷹尾謙太さん(25)は「熱烈な歓迎を受けてうれしい。北海道新幹線の乗車は初めてだったが、また利用したい」と話した。
JR北海道によると、昨年3月の開業日から25日までの平均乗車率は32%。1日当たりの乗車人員は約6300人で、想定の5000人を上回った。運休本数は、台風10号の影響を受けた昨年8月の14本と1月の車両不具合による1本。2月末時点で97・4%の列車が定時運行を果たしている。(山田大輔)