ランドセルが大きく見える新1年生。おいしい給食にも慣れた時期だ。通学路
などをうろうろする不審者も動きだした。児童の防犯に不可欠なのが「いかのおすし」。知人の民生委員からこんな話を聞いた▼学校からの帰りだろうか、歩いている児童が心配げに見えたので、高齢の男性が孫を見守るような気持ちで声を掛けた。何度か顔を見ているが、児童は近くの民家に駆け込み「ヘンな人、助けて!」と叫んだ▼児童は男性の顔を覚えていなかった。学校で知らない人から声を掛けられたら、助けを求めるよう教えられていたのだろう。防犯標語の「いかのおすし」だ▼しらない人についていかない、しらない人の車にのらない、あぶないと思ったら大きな声を出す、その場からすぐ逃げる、おとなの人にしらせる。どんな世代にも愛着がある「おすし」。防犯の特効薬で、子どもにも覚えやすく効果もあり、全国に広まった▼保護者も覚えておきたい。「いかのおすし」を守らなかった埼玉の女子生徒が男性に「送ろうか」と車に乗せられ、2年も監禁された事件は残念だった。子どもを狙う犯罪は後を絶たない。イカール星人も「ついてイカないで」と呼び掛けている。特に連休明けは、ご注意。(M)