函館市は27日、婚活や結婚にかかわる総合サービス提供の「IBJ」(東京都新宿区、石坂茂社長)が、市内若松町にシステム開発拠点を開設すると発表した。6月1日に事業を開始し、3年間で地元採用を含む10人の雇用増を予定する。
同社は2000年、国内初の結婚情報サイト「ブライダルネット」を運営する企業として始まり、06年に現社名で独立。婚活サイトの運営やパーティーの企画、結婚相談事業などを総合的に手掛け、昨年、東証1部に市場替えした。
本社の開発拠点とは別に、新たに函館で婚活サイトの情報システム開発やウェブサイトの構築、運用を手掛ける。本社から配属となる社員を含め、6月末までに3人程度で業務を開始する予定。
また、日本発祥のプログラミング言語「Ruby(ルビー)」での開発を担う人材を求めている。同社は「新しい言語での開発に取り組むことで、優秀な技術者の確保にもつなげたい」とし、Uターン希望者の採用や公立はこだて未来大との連携も視野に事業を進める考え。
市経済部工業振興課によると、14年以降、IT関連企業の進出は4社目。今年2月に市内に開発拠点を開設したIT企業「クレアンスメアード」(東京都青梅市、菊池一夫社長)がIBJとの橋渡し役となったという。同課は「企業同士のつながりが函館進出時の安心感にもなるのではないか。いい流れが生まれている」としている。(今井正一)