函館元町ホテル(大町4、遠藤浩司社長)は、1月末から営業を停止しているホテル函館山(元町19)の土地と建物を取得し、26日から営業を再開する。北海道新幹線の利用客や、好調に推移する外国人観光客の宿泊需要を取り込む構えだ。
ホテル函館山は鉄筋コンクリート造5階建て、延べ床面積約3000平方メートル。和洋室39室ほか宴会場や結婚式場などを備える。開業から約40年経過しており、前経営者が後継者不足のため営業を停止して売却先を探していたところ、同じ函館山麓にある元町ホテルとの相乗効果が見込めることから買収を決めた。
2009年には約7000万円を掛けて客室のリフォームを行うなど定期的に改修を続けており、「建物がきれいで大規模な改修が必要なかったことも好材料だった」と遠藤社長。現在、寝具の交換、Wi―Fi(ワイファイ、公衆無線LAN)対応や空調設備の工事など、オープンに向けた準備を進めている。
遠藤社長は「函館アリーナの開業やインバウンドの増加などで昨年から稼働率が伸びている。新幹線の効果も期待できることから投資に踏み切った」と話している。(金子真人)