函館市企業局交通部は、市電の函館アリーナ前電停の安全地帯を15メートル拡張し、延長を各30メートルとした。大型イベント開催時など、利用者が並びきれない状況が発生していたため、安全確保につなげる。
同部施設課によると、アリーナでのイベント開催時に、同電停では安全地帯に並びきれない利用者が車道にはみ出して電車を待つ状況があった。混雑時には職員が現場で誘導に当たるなど対応したが、スムーズな乗降ができず、遅延発生にもつながっていたという。
延長工事は3月に実施。幅員は1メートルで変わらず、湯の川温泉電停方向に15メートル伸ばした。函館駅前や五稜郭公園前電停と同じ長さで、臨時便を運行した場合などに車両2台が同時に停車でき、車両1台分の定員程度の利用者は並ぶことが可能になった。事業費は485万円。
同課は「アリーナ前電停付近では無理な横断で車にはねられる事故も発生している。電停利用時には必ず最寄りの横断歩道を渡ることや、軌道内を歩かないなど交通ルールを守ってもらいたい」としている。(今井正一)