【北斗】新函館北斗駅に併設する市観光交流センターで12日、青森県八戸市の老舗弁当店「吉田屋」(吉田広城社長)が運営する弁当カフェ「41°ガーデン」がプレオープンする。東北と道南の食材をふんだんに盛り込んだ商品をはじめ、総菜が選べる弁当やスイーツなどを紹介し、新しいスタイルの駅弁を発信する。
同社は1892(明治25)年創業。東北新幹線の沿線9駅で、地元の農水産物を食材とした駅弁約40種類を提供しており、サバとサケの押しずし「八戸小唄寿司」は55年間販売するロングセラーとなっている。
店舗面積は約80平方メートル。総事業費3500万円で、北洋銀行と青森銀行の「青函活性化ファンド」から2000万円を調達。同ファンドは青函地域の産業振興につながる事業に充てられるもので、函館市の老舗レストラン「五島軒」に次いで2件目の適用となる。
店内では、白米にカニやサーモン、イクラを載せた「函館朝市海鮮丼」など12種類の駅弁をはじめ、34種類の総菜を並べる予定。客が好みのおかずを選び、オリジナル弁当を作るという新しい形式だ。コーヒーや抹茶などの飲料のほか、世界的に活躍するパティシエ辻口博啓さんと共同開発した焼き菓子「新函館北斗バターミルクサブレ」なども並べる。
本格開業は19日。店名は北斗市の緯度から名付けた。吉田社長は「函館と青森の食の架け橋となって、創業者出身の地である北緯41度のエリアににぎわいを創出し、地域活性化に貢献したい」としている。(山田大輔)