【木古内】道の駅「みそぎの郷きこない」(本町338、浅利文博センター長)が13日、オープンした。木古内で初となる道の駅に町内外から大勢の客が訪れ、道南地域の特産品や料理を買い求めていた。
みそぎの郷きこないは、北海道新幹線開業に伴う木古内駅前整備計画のメーン施設で、2012年度から設置準備を本格的に着手。昨年8月に建物が完成し、11月に道内で116番目の登録を受けた。
町の伝統神事「寒中みそぎ祭り」をコンセプトとし、道南スギで温かみある開放的な空間が特徴。道南西部9町で広域観光の拠点施設を担い、各町の特産品を土産コーナーに設置するほか、各地域の幅広い観光知識を3年間で蓄えたコンシェルジュが常駐し、案内と情報発信を行う。
また、二次交通としても自由な周遊探訪を楽しめるように、施設内にはレンタカーカウンターやバス待合所、約300台分の無料駐車場を整備した。さらに、世界的なイタリア料理人の奥田政行さんが監修する併設のレストラン「どうなんde’s Ocuda Spirits」では、道南食材の素材を生かした料理を提供する。
オープニングセレモニーで大森伊佐緒木古内町長ら関係者5人がテープカットし、営業開始。大森町長は「新幹線時代に向け、地域の人や来町者に喜んでもらい、道南全体の活性化と発展を図るため、しっかりと役割を果たしていく」と話した。
来場者は、野菜や海産物などの特産品や新幹線関連グッズなど500点以上の商品を手に品定めを楽しんだ。このほか、姉妹都市の山形県鶴岡市にある加茂水族館からミズクラゲの出張展示も行った。北斗市の宮崎さおりさん(42)と優花さん(8)親子は「木のいい香りに包まれ、きれいで素敵な雰囲気。クラゲもかわいい」と笑顔。木古内町の60代夫婦は「素晴らしい。地元でなかなか手に入らない特産品を買えるので通いたい」と喜んだ。
レストランでは、奥田シェフや飯田晃久料理長らが腕を振るって調理。はこだて和牛などを焼いて食べた木古内町の水口厚子さん(65)は「料理に地元食材が使われていて、どれもおいしかった」と話していた。(斎藤彩伽)