函館在住の歌手渡利進さん(73)は、旧上磯町(現北斗市)峩朗(がろう)生まれの伝説的な歌手三橋美智也さん(1930~96年)の曲「上磯小唄」をカバーした自費制作CDを発表した。3月26日の北海道新幹線開業を盛り上げようと企画。渡利さんは「多くの人に広めたい」と話している。
三橋さんは「古城」「哀愁列車」など多数のミリオンセラーを出し、日本歌謡界の一時代を築いた。「上磯小唄」は1961年に旧上磯町が制作したご当地ソングで、三橋さんに歌を依頼してレコード化された。
渡利さんはアマチュア時代、全国大衆音楽家協会主催の全国カラオケ大会で30番以内の成績の特別審査員賞を3度受賞。2000年にプロの歌手として活動し、06年に「あゝ函館駅よ」(キングレコード)でメジャーデビューした。
有志で13年に立ち上げた「みちや会道南支部」(山下勇吉支部長)に入会し、現在は「三橋美智也を歌い継ぐ会函館支部」の部会長を務める。支部が開業に向けた記念事業を進めているのに合わせ、今回曲をカバーすることにした。
「中学生のころ三橋さんの曲を聴き、歌謡曲に興味を持った。あの高音の歌声にあこがれを抱いた」と懐かしむ渡利さん。今回は函館市内のスタジオでレコーディングし、「自分の歌手人生に足跡を残したいとの思いで歌った」と話す。
CDは1枚1000円で販売。渡利さんは「日本を代表する素晴らしい歌手が上磯で誕生し、なおかつ、たくさんの発表曲の中に上磯を歌った曲があることを発信していきたい」と話している。
問い合わせは渡利さん(☎0138・46・2643)へ。(鈴木 潤)