道南の新幹線新時代へ準備本格化-。JR北海道は1日、3月26日に開業する北海道新幹線で、新函館北斗-新青森間(149キロ)を通した走行試験を行った。日中に全区間を走行するのは初めてで、新幹線の運行管理システムの稼働や貨物列車の走行などを確認した。
北海道新幹線の車両「H5系」を使用した走行試験は、2014年12月から新函館北斗-木古内間で始まり、15年5月に新青森駅に初入線していたが、青函トンネル(53・9キロ)を含む新中小国信号場(青森)―木古内駅間(82キロ)は、貨物列車と線路を共用する「三線軌条区間」を走行することで、この区間は旅客・貨物列車が走行しない未明の時間帯のみしか新幹線は走行できなかった。3月の開業を前に、運行管理システムなどの確認をするため、乗客数が少ないことなどで1月1日を全区間走行試験とした。
同社は12月31日深夜から1月2日早朝まで、函館-新青森間の特急「スーパー白鳥号」など57本を運休したが、早くから事前周知を行い、フェリーなどの利用を呼び掛けていたことで大きな影響はなかった。
沿線には新幹線をひと目見ようと住民らが集まった。防寒具姿で待ちわびていた人たちは、目前を常盤グリーンの車体が通過すると、歓声を上げて見入っていた。(山崎純一)