臥牛山12月31日・大みそか
東京出張の際、築地近辺を定宿にしている。取材先まで地下鉄で1本という便利さからだが、たまに場外市場に寄るといつもにぎやか。人の合間を縫うようにして狭い路地を歩き、目当ての店へと向かうのが楽しい▼築地や上野のアメ横もそうだが、函館だと朝市や自由市場は今が書き入れ時の真っ最中。先日自由市場を訪れた際に顔なじみの商店主と出くわして「元気ですか?」「どうにか生きてるよ」と短い会話。ほっとする瞬間だった▼筆者は仕事柄、年末年始の時期に遠出して海外旅行などのバカンスを楽しむ余裕がないせいもあるが、年の瀬になると商売人の大変さを改めて思う。官公庁などは28日が仕事納めで、すでに帰省したという人も多いと思うが、大みそかも勤務、年明けにやっと休めるという市民も多いだろう▼旅に行けばホテルや旅館で働く人がいる。デパートでは多くの従業員が新年の初売りに向けて準備を進めている。ごく当たり前のことだけれど、休めるありがたさを今一度かみしめたい▼2015年もきょうが最後。布団の中から出るのが嫌になる寒さだが、眠い目をこすってもうひと踏ん張り。大掃除や正月の飾り付けを済ませ、晴れやかな新年を。(C)