JR函館駅前広場のイルミネーションが19日、点灯を開始した。光の回廊として道南スギを用いたフレームが函館山の背のように連なり、イカ釣り船のいさり火に見立てた大きさの異なる球状の電飾をつり下げた。設置期間は来年3月末までで、北海道新幹線で訪れる観光客も迎え入れる。
設計、施工は高田傑建築都市研究室(松風町)を代表法人とする市内事業者で構成するグループが担当。市が実施したプロポーザルで決定した。
メーンのイルミネーションとなる回廊部分は、駅の正面入り口付近から国道に向かって80メートル区間に配置。木材を組み合わせたフレームは、電飾が点灯していない昼間にも楽しんでもらうため、立つ位置によって見え方が異なるように工夫。なだらかな曲線を描いているように見える。
前後の入口と中間地点にセンサーがあり、人の歩く方向に誘導するよう光が動く仕組みも持たせた。周辺の花壇は海の波をイメージさせる青を主体とした電飾を設置した。
点灯初日は午後4時半に一斉に点灯し、周囲にいた市民や観光客が写真撮影などを楽しんだ。設計者の高田傑主宰(42)は「函館ならではのイルミネーションをつくろうと設計し、イメージ通りのものができた。どの位置から見ても表情が違うのでいろいろな角度から楽しんでもらいたい」と話している。
20日以降は日没から午後10時まで点灯する。(今井正一)