臥牛山12月10日・特定健診
受ける時間がない、がんであると分かるのが怖い、費用がかかり経済的にも負担になる、健康に自身がある、受ける場所が不便…特定健康診査を受けない理由▼特定検診は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病予防を目的に実施しているが、函館市の無料受診券の利用は低調、本年度は13%にとどまっている。「働き世代」を対象に胃がんリスク検査、心機能検査などが無料で受けられるクーポン券も▼筆者は後期高齢者検診を受けたところ、γーGTの数値が220と肝機能低下が指摘され、精密検査。なんと3・5センチの円形の悪性がんが見つかった。札幌の病院で6時間半かけて肝臓の半分を切除、胆のうも摘出▼術後の痛みは数カ月かかるといわれ、痛み止め薬を飲みながら治療。検診は3年ごと受けており、肝機能低下は無視していたが、今回は精密検査を受けて助かった。医者から「昨年受診しておけばよかったのに」と叱られた▼早期発見には受診が欠かせないことを痛感。函館の特定検査の無料受診券も、無料クーポン券も3月まで実施。函館の受診率は25年度で26・7%で全国平均(34・3%)を下回っている。面倒くさがらないで、受診して健康維持、受診率アップにつなげたい。(M)