湯川町3の函館市熱帯植物園(笠井佳代子園長)で1日、冬季恒例の「サル山温泉」が始まった。同園の人気スポット「サル山」のニホンザルが露天風呂を楽しむ姿を見ようと、市民や観光客でにぎわいを見せている。
1971年から毎年12月ごろになると、市から供給される源泉をくみ上げている。初日からサルは身を寄せ合い、うっとりした表情で入浴し、たがいに毛づくろいなどして楽しんだ。東京からの観光客篠原勇さん(31)は「湯につかった表情が人間らしくてかわいいですね」と話していた。
笠井園長は「摂氏30度台では入らないので、41度前後に保っている」と話す。11月25日に亡くなったサル山の長老「バアチャン」が温泉好きだったことから、「慕われていたバアチャンの定位置に誰が来るかで、次のリーダー的存在が占えると思う。観察していきたい」としている。
サルの温泉入浴は来年5月5日まで。(半澤孝平)