函館市熱帯植物園(湯川町3)のサル山で最長老と見られていたニホンザルのメス「バアチャン」が25日午前8時45分ごろ、死んでいる状態で飼育員に発見された同園によると、死因は老衰で推定35歳という
「バアチャン」は、サル山の初代ボスのつがいだった巴(ともえ)の娘とされ、若いころから他のサルに慕われてきた晩年は足腰を弱めた上に白内障を患うなど衰えが目立ち、飼育員が総出でサポートしてきた
同園によると、一般的なサルの寿命は20~30歳といい「35歳まで生きたのは珍しいほう」という人間の年齢に換算する場合は実年齢に3倍する計算で、「バアチャン」は推定105歳になる
亡くなった日は飼育員が園内で線香やろうそくをともし、手を合わせて死を悼んだ16年にわたってサル山を見守ってきた飼育員の吉村義弘さん(76)は「親譲りの上品な顔立ちで、優しい性格のサルだった温泉が好きだったので入れてやれなかったのが心残り」と残念がる同園は12月1日からプールに温泉を入れる予定だった
同園が飼育するニホンザルは現在約90匹高齢化が進んでいるとしている(半澤孝平)