函館バス(森健二社長)は21日、来年3月の北海道新幹線開業に合わせ、新函館北斗駅へ乗り入れる路線バスを現在の約4倍の120本程度に増やし、併せて新規2路線の運行を開始する計画を明らかにした同駅と函館市内、道南各地域を結ぶ交通網を整備し、新幹線利用客の利便性を高める狙い今後関係機関と協議し、新幹線のダイヤ発表後に運行時刻を決定する
運行計画によると、同駅と函館市内を結ぶ便は70本増便し、1日約100本を予定現在、七飯町内を発着点としている70本のバスの起点を同駅に変更する系統は6種類で、大野新道または国道5号線を経由し、五稜郭や美原、湯の川方面へ向かう運行時間は、同駅から五稜郭エリアまでが約55分、函館駅前までは約1時間5分を見込むこのほか、函館駅と鹿部、せたな、江差を結ぶ各路線バス合計18本もすべて新函館北斗駅へ乗り入れる
新幹線開業と同時に、函館駅と湯の川温泉街を結ぶ快速バスも新たに運行を始める新函館北斗駅と函館駅を結ぶJRのアクセス列車「はこだてライナー」の発着に合わせて運行函館駅を出発後、ノンストップで湯の川エリアへ向かい、主要ホテルに停車する函館湯の川温泉協同組合の河内孝善副理事長は「快速バスの運行は長年の要望だったので、大変喜ばしい」と歓迎する
また、昭和営業所を起点とし、美原町内を巡回して新函館北斗駅へ向かう「美原連絡バス」も新設新幹線を利用する美原地区の住民の利便性向上を図る
新幹線で同駅を下車した後の乗り継ぎを巡っては、アクセス列車が最もニーズが高いものの、新幹線の定員731人に対し、アクセス列車は定員441人と、他の交通機関が担う役割は少なくない函館地区ハイヤー協会は同駅からエリア限定で、定額制タクシーの導入を検討している
函館バスの内沢博昭バス事業部次長は「将来にわたって継続可能な2次交通としての路線バスの役割を果たしていきたい」と話している(山田大輔)