函館市競輪事業部は、2014年度の自転車競走事業特別会計決算見込みをまとめた歳入が歳出を4627万円上回り、2年連続の単年度黒字を確保し、累積赤字額は5億3000万円にまで圧縮される見通しとなった全国の競輪全体の売り上げは昨年度、23年ぶりに上昇に転じ、函館ではナイター開催の普通競輪(FI・FII)の売り上げ収入が大幅に増加した
同部は21日の市議会臨時会に、累積赤字分を補てんする繰り上げ充用金として5億3000万円を追加計上する本年度の補正予算案を提出する
昨年度の開催収入は函館記念(GIII)で56億5918万円、普通競輪で99億8505万円など、計156億7105万円13年度比で、記念競輪は3億5192万円の減収となったが、普通競輪は14億4205万円売り上げを伸ばし、歳入全体で同比10億8802万円増加した
普通競輪の売り上げ増加について、同部は「14年度は全国の競輪場間でFIのナイター競輪の開催日程の調整が進み、競合日数が減ったためで、開催日数は13年度より3日少ないが、1日当たりの売り上げが増加した」とする
単年度黒字の確保で、累積赤字額は5億7627万円から5億3000万円にまで圧縮される見通しまた、02、03年度の競輪場改築に伴う起債の残高は昨年度末で約7億8500万円だが、17年度で大半の償還が終わる見通し同課は単年度黒字の確保が続けば20年度ごろに累積赤字額が解消されるとしている
本年度は8月21~23日に5年ぶりとなるGIIレース「サマーナイトフェスティバル」が組まれ、函館記念(10月31日~11月3日)と合わせ、さらなる収益の増加を見込んでいる(今井正一)