誰でも等しく教育を受ける権利は、憲法で保障されている。貧困家庭の学生は学費などを心配せずに大学へ行きたい。学ぶ機会と引き換えに、経済的に手助けするのが奨学金制度▼「親に言われて仕方なく進学しても、女の子はキャバクラ
に行く」「できちゃった婚をして若くして一人親になり、貧困になる」。自民党の赤枝恒雄衆院議員が貧困対策を推進する超党派の議員連盟の会合で発言▼大学の年間授業料は私立が約86万円、国立は約54万円。母子家庭などは奨学金だけでは足りず、飲食店などで働かざるを得ないケースも。ある短大生は「高卒より上の学歴があれば大きな企業に就職でき、貧困から抜け出せる」と話す▼児童擁護施設出身の大学生らに対する奨学金拡充の要請にも「がっかりした。高校や大学は自分の責任で行くものだ」と主張。野党は「自民党は貧困家庭の女の子をどこまで侮辱するのか」「論議するに値しない暴論」と批判▼議員の暴言が目に付く。北海道を訪れた大西英男議員はみこさんに「自民党は好きじゃない」と言われ「みこのくせに何だ」と。とにかく、キャバクラ発言は撤回し、学びの門戸を閉めないように、返済不要の給付型奨学金の創設を早めよ。(M)