臥牛山2月25日・道議会庁舎改築
財政難などから先送りとなっていた道議会庁舎の改築が、現実段階に入ろうとしている。着工の予定は2年後で、2020年の完成、使用開始が見込まれているが、なお議論が残るのは110億円を超える事業費規模▼都道府県議会は地方政治を担う要の機関。それだけに威厳ある庁舎が多く、道議会の現庁舎も例外ではない。1951(昭和26)年2月に完成した議場から使い始め、既に歴史を刻んで65年になろうとしている▼老朽化はかねてから指摘され、96(平成8)年には改築に向け、設計コンペが実施された経緯がある。だが、財政難から翌年、計画は凍結され今日に。その後、耐震上の問題が浮上し、再び動き始めた▼改築に異論はない。多くの道民はそう思っているだろうが、思いが揺らぐのは設計や建設費、備品等を含め110億円余が見込まれている点。道が求めた意見の中に、豪華な建物が必要なのか、単独庁舎でなければだめなのか、などの声があったという▼なにせ人口数万人規模の自治体の一般会計予算に匹敵するほどの額。道の財政にゆとりができたというのならともかく、緊縮状態から抜け出してはいない。この事業費規模はどうなのか、改めて考えさせられる。(A)