システム開発のグローバル・コミュニケーションズ(函館市桔梗町、笹谷隆社長)は、6月にもAI(人工知能)技術を活用したスマートロボットや、自社開発した保育園児の登・降園、体温管理、学習ツールとして利用できるソフトウエアの販売を始める。園児の体調管理や幼少期からのコミュニケーション能力の向上に期待されている。(野口賢清)
使用するロボットはグローバル社が販売代理店を務めるNUWAロボティクス(台湾)社製のAI教育用ロボット「ケビーエア」。同社日本法人によると、台湾ではこれまでに6000台を販売し、500校以上に導入された実績を持つという。
同ロボット用に自社開発したソフトウエアでは、ロボットに備えられたカメラを利用し、園児一人一人の顔を登録。顔認証技術を使うことで個人の登・降園時刻を記録できるほか、無線通信技術・ブルートゥースを活用し、ロボットと体温計や体重計などを紐づけることで、園児の健康を管理することができる。また英語などの語学学習や童話の読み聞かせ、歌の合唱などにも活用できる。
グローバル社は函館と札幌、江別に計6つの企業主導型保育園などを運営しており、販売開始に向け試験運用を繰り返している。ロボット本体の価格は15万円前後、ソフトウエア使用料は月額4~5000円程度となる見込み。同社は今後介護施設や事務所の受付など、場面に応じたソフトの開発を考えており、笹谷社長は「独自のコンテンツを提案しながら、お客さまのニーズに応えていきたい」としている。法人だけでなく個人への販売も可能。問い合わせは同社(0138・34・5566)へ。