【七飯】まちで愛された商品が復活―。町峠下の商業施設「男爵ラウンジ」は7日から、昨年8月に閉館した「北海道昆布館」で販売していた商品の取り扱いを開始した。入り口横に昆布館コーナーを設けており、閉館を惜しんでいた多くの客が足を運んでいる。
「北海道昆布館」は地元客をはじめ観光客にも人気を集めていたが、新型コロナウイルスの影響で客足の回復が見込めないことなどを理由に、昨年8月末をもって27年の歴史に幕を閉じた。
閉館後、男爵ラウンジを訪れる客からは「昆布館の商品はどこで買えるのか」「閉館してしまい寂しい」などの声が多く聞かれた。鍵谷孝之支配人も閉館を惜しむ一人で「道南を中心に愛されていた昆布館の意思を継ぎたい」との思いを抱き、福井県にある敦賀昆布館の協力を得て実現した。
昆布館コーナーには、5種類のとろろ昆布が入った「北海道味めぐりとろろセット」やサラダ昆布、おしゃぶり昆布など、当時の人気商品19点を集めた。商品を陳列している木箱は「北海道昆布館」から譲り受けたものを使っている。
今後は客のニーズに合わせ、商品の充実や入れ替えを進めていく予定。小林優ショップチーフは「頻繁に足を運んでいた地域の方や修学旅行で訪れた方には、それぞれ思い出があると思う。立ち寄ってもらい、懐かしさを感じてほしい」と話している。(北川隼夢)