民間調査会社ブランド総合研究所(東京)は9日、今年の全国1000市区町村の魅力度ランキングを発表した。函館市は昨年に続き2位で、2年ぶりの1位返り咲きはならなかった。札幌市が9年ぶりに1位となった。
魅力度は「とても魅力的」を100点、「やや魅力的」を50点、「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「全く魅力的でない」を0点として、それぞれの回答者の割合を掛けて点数を算出する。函館市はこれまで魅力度1位を6回獲得。昨年1位だった京都市は62・0点で3位だった。
今年度の函館市は魅力度が62・8点と昨年から11・5ポイントと上昇。「とても魅力的」(41・5%)と「やや魅力的」(42・6%)と回答した割合の合計は84・1%で、札幌市を上回った。また、「ぜひ行ってみたい」と答えた20代が昨年の38・6%から51・1%に、30代が同29・5%から51・6%にそれぞれ大きく増加。
同時に公表した都道府県の魅力度の順位は、北海道が73・4点で13年連続の1位。前回に続き、2位の京都府に17ポイントの大差をつけた。
同研究所の田中章雄社長は「コロナ禍で海外旅行に行けない状況が続く中、函館や札幌がそれに代わる旅行先として、若い世代を中心に注目されているのではないか」と分析する。
自治体の魅力度を発表する「地域ブランド調査」は2006年にスタート。今年は7月5~20日にインターネットで実施。全国の20~70代に89項目を質問し、3万5489人から得た有効回答を年齢や地域人口の分布に合わせて再集計し、順位付けした。(小川俊之)